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ハンドメイド作家がどんなに正しくてもお客様に不満が生まれればトラブルになる

ハンドメイド作家に非が無くてもお客様が不満を抱けばそれはクレームへの火種になります。作家さんがどんなに正しくて完璧な商品であっても、です。
対面販売が苦手なお客様は、依頼する際に伝えない要望も、こちらには言わないでもわかってくれている、それが当たり前と思っている方も居ます。

例えば指輪もサイズが曖昧なケースのトラブル。
糸で自己流で測って、あとは職人さんの熟練でお任せしますという依頼です。長年の勘でお願いしますという依頼が入ったという事も少なくありません。
伸びる糸なのか、太いひもなのか、ボール紙でわかったサイズで指輪をオーダーするのは問題ですし、引き受けるべきではありません。サイズゲージで測って、お客様にご自身のサイズ決定に責任を持ってもらいます。そしてその手伝いをするのは作家の仕事。結局サイズが計り間違えであってお客様のオーダー間違えだったとしても、作家側は正しく完璧な納品でも、サイズが合わなければお互い幸せになれないのですから。

実際に試作や試着でお客様に送っても、しばらく音信不通になってしまったケースもあります。お客様側に何が起きるか おわかりませんので、お見積もり有効期限を設定する、試着返送の期限も守ってもらいましょう。お客様は、作って欲しいとお願いする側であり、頼まれた作家はハンドメイドで作ってあげる立場でもあります。作って欲しいならこれを守ってねというお約束が必要です。

会って言えない不満もメールだとぶつけやすい性質もあります。
勘違い、早とちりもしがち。
しつこいくらい作家から説明があってもいいと思いますが、読んでもらえないこともあります。
簡潔に要点を絞って送りましょう。

火種がそもそも依頼側にある、潜在的な不安というのが曲者です。通販だからきちんと受け取れるのか、疑心暗鬼になっていながら依頼してくるひとには、不安を払拭してあげないといけない。本来ならたくさんあるハンドメイドショップの中から信頼して選び抜いてくれているわけです。トラブル予備軍は初めから疑っている、初めから買い物に不慣れで、お金を払いたくない、そうした問題も、1000件に1件の割合で発生するオーダーです。疲弊させられないよう、細心の注意でハンドメイド作家として応対するにはどうしたら良いでしょうか?

まずはどうなれば互いが幸せか?という事。
つまり職人の間にお任せしますと言われて勝手に当てずっぽうで作るのは未熟な作家。吟味して取り決めを交わし、好みを聞き取って石橋を叩いて渡るのがプロです。以心伝心は一番ダメ。
作家の個性、技量、作風をよく理解させるだけの豊富な実績を見せられること。
そして、この仕様の方があなたにとって使い勝手が良いのだ、この材質は他よりこの点が優れているのだと教えてあげる事も重要なのです。つまり、依頼者の見立ても正しい、ユーザーもチョイスが素晴らしい、お目が高いということに念を押しておきます。反復して同意することで、このデザインが正しかったとお客様自身に自覚してもらえなければいけない、なぜなら後から心変わりが不安となって増幅するからです。

■お客様にほんのすこしも不安が入りこまないようにするには?
設計図の段階で、依頼者側もどうかなと、半信半疑でオーダーしていてはいけません、やっぱり…が一番まずいのです。そのためには、「私もそう思います。ここを狭くした方がこのデザインのために、このラインの方が良いと思います。」と言った同意を確定する、これが最高の決断だとお客様に思っていただくのです。火種を消すのがプロ。
デザイン決定、大きさサイズ、材質の決定に作家も同調できる素晴らしいと思えるものしか引き受けてはならない。「おや?へんなの、このお客様変わった好みだな」と思ったらはっきりこうした方がいいと助言も必要です。作家から見て首をかしげるデザインは、完成してもやっぱりおかしかったとなっても遅い。熟練職人のアドバイスはユーザーに有益です。経験を活かしお互い最高と共感できるデザインで引き受けましょう。

ハンドメイド作家と顧客のクレーム、消費者とのトラブルが起きる原因とは

ハンドメイド作家から買おう、クラフトマンに作ってもらおうと思う消費者の”ある勘違い”。そこに、そもそものトラブルになりそうな原因が潜んでいることに注意して作れば、手作りの個人のクラフトマンも楽しく制作と仕事ができると思います。

その”ある勘違い”=”トラブルに発展しそうな火種”は顧客による要望という点です。
ユーザーである依頼者の希望するデザインはとてもファジーであり、とめどなく大きくなっていくというところに気をつけなければいけません。わがままが膨らんでいくものだと思ってもいいと思います。

既製品ではない、ハンドメイドが欲しい、量産品ではなく、売っていないからハンドメイド作家に頼んで作ってもらいたい。
そういった大手メーカーに聞き入れてもらえないものをハンドメイド作家に要求しています。

そしてその要望は作っている途中にもどんどんと、あーこうすれば、もっとこう言えばよかった、まだ間にあう、聞いてくれる、直してくれる、作り替えさせようと、エスカレートするのがお客様であり、クレーマーに転じる予備軍となるわけです。手作りというワードにわがままを受容してくれそうな危険性がはらんでいるのだと思います。
永久に無料でどこまでも応えられるハンドメイド作家はいるでしょうか?そうした変更、のちのちのメンテナンスをはるかに超えるエクストラな追加も込みで販売する覚悟ができているでしょうか?
もちろん発注時から受け取り時まできちんと要望が固定されている顧客、消費者がほとんどです。それが売買契約というものです。
ところが、どんどん希望が膨らんで時系列にしたがって変化してしまうやっかいな顧客も残念ながら存在してしまう、あるいはハンドメイド作家が誘発してしまうのかもしれません。

どんな希望にも応えることは、作り手のスキルをアップさせ、なんとか出来る限り無理難題を乗り越えて応えてあげたいという気持ちで対応できます。ただしどこまでが対応可能範囲で、どこからが有償の変更なのか、不可なのか、明確な線引きをユーザーにあらかじめ伝え、トラブルなき楽しいハンドメイドを続けたいものです。