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ハンドメイド作家の作品に対するクレーム 消費者センターを介しての解決法

消費者センターに対し、クレーマーから電話を入れられたハンドメイド作家の事例について。

消費者と販売者。ハンドメイド作家よりも、消費者が守られる前提で、手作り作家は販売側です。消費者の為の消費者相談センターではありますが、相談内容を聞く前から何でも販売側が悪いと決めつけているわけではなく、あくまでも公正な立場にあります。
消費者センターに安易にクレームの電話を入れる人がいます。何かといえばすぐに消費者相談センターへという態度の消費者というのは、そういうトラブルを繰り返している面がある、トラブルメーカ―の側面もあるということです。消費者センターのオペレーターさんも、そうした事案を膨大な件数に対応しておられ、クレーマーの性質を察知でき、トラブルメーカーの属性を良くご存知だということ。
売買が正当なもので、依頼者が理不尽なクレームを主張している事も見抜いてくれるのです。

あるクレーマーがセンターに苦情を入れた直後に、作家側へセンターから聞き取りがあった事例です。ことのいきさつ、オーダー内容が、制作後に14回変更が繰り返されたのち、15回目で拒否した為結果依頼者よりキャンセル申し出となった、そこまでの膨大なやりとりと変更点の緻密な確認作業と費やした材料費の実費を清算した旨が伝えられました。
変更の変遷が全てメールで残されていますので、提出できる事も伝えられましたが、それらをセンター側は確認するまでに及ばずとし、「なぜそのような要注意人物からオーダーを引き受けて作ってしまったのですか?」
というのが消費者センターの回答でした。
「一度はご相談と受注をお断りした経緯とともに、『どうしても制作をお願いします。』と依頼され手付金まで一方的に入金までされてしまった。入金されてしまったら、履行義務が生じるのではないか?」と伝えられました。
その後消費者センターからこちらに伝えられた内容を依頼者側に伝えたところ、トーンダウンしました。このような場合、本来はメールではなく書面で通達すべきだったと考えられます。

そもそも、大手メーカーではなく、あえて個人のハンドメイド作家に頼もうとしているユーザーは、どこかで個人的に融通してもらえると思ってやってきます。
オーダーを受けるには、オーダーメイド作家さんは、作品の制作着手後に変更したい希望がわきあがったら、その変更に費やされるコストを依頼者側に引き受けてもらえるよう念には念を入れ説明する必要があります。どこまでの融通が無料で、ここからはしっかり有償ですよという線引きを明確にする必要があります。
通常の売買には途中で変更などうけつけられないのがあたりまえですが、オーダーメイドの性質は何でもどんな要望もきいてくれると誤解しているという点に、トラブルが忍び込んでくるのだと考えられます。
ユーザーのわがままに応じてくれる、無理を聞き入れてくれるのが個人のハンドメイド作家だと勘違いしているユーザーがいるという事実です。そしてそれは売買成立後、つまり納品後にもやってきます。
例えばハンドメイドのペンダントを一度は使ってしばらくたってまだここがもうちょっとこうしてほしかった、あるアクセサリーのこの部分が気に入らないと思えてきたから、部品にもうちょっと手を加えて欲しいという要望です。新しく作らなければいけないアクセサリーパーツの見積もりを渡してからユーザーはクレーマーに転ずるというケースです。

消費者センターの方から尋ねられる問い、「なぜトラブルメーカ-だと検知できたのに仕事を引き受けてしまったか?」のこたえは、それが仕事だから=引き受けることが仕事だからです。そこまで頼まれても作って欲しいと望まれれば、応えるのが作り手の仕事だからです。欲しいという気持ちに応えるのがハンドメイド作家だからではないでしょうか。受け手というのは常にお客様がトラブルメーカーなのかそうでないのかというセンサーで応対しているのではありません。依頼者の希望を叶えようと門戸を開いた状態です。
入金された時点では変更トラブルはありませんでしたのでその時点ではトラブルメーカーではなく、お客様だったわけです。アラートは点灯していません。お客様は何かを決めかねるのかもしれません。注文という契約です。契約成立、という状態から不安になるのかもしれません。決定したら腹をくくれないのかもしれません。お金を払ったとたんにやっぱりやっぱりと豹変してしまわれ急かせて作らせている気持ちが追い打ちをかけ10分おきに変更メールの嵐のような普通ではない状態になってしまうことが問題なのだと思います。お急ぎの贈り物だからと、日時指定がなかったら、作家側もセンサーを働かせ、作るのをもっと後回しにできるでしょうか。依頼に対して応えて差し上げたい気持ちが裏目に出てしまう、ということになります。変更に次ぐ変更さえなければ、期日内に素晴らしい贈り物となって喜ばれたであろうに、悲しいことです。それにしてもよく14回もの変更に辛抱強く応対したものです。下町の江戸っ子風の頑固オヤジの鮨屋の大将が、気にくわないお客様に対しカネはいらねぇから帰ってくれ!というのがありますね。ハンドメイド作家という売る側もお客を選ぶ、鑑識眼というのも必要でしょうか?
どうしても常軌を逸しているお客様には返金する、その方と縁を切るのが得策かもしれません。。

ネットショップ クレーム事例

指輪に関するクレーム事例

商品に対する知識は顧客と販売側、どちらが詳しいか考えれば、当然ハンドメイドする側が商品知識がなければなりませんし、簡単に考えているお客様だった場合には、教えてあげなければいけない立場です。
仮に誤解されてしまったとしても、説明不足の瑕疵が作り手にあるということになります。

言わなくてわかってくれるだろうと思っているお客様ほど、あとからクレームをつけてくる体質があるというのは、弁護士とクライアントの関係性にも当てはまるくらいです。自分がこうしたい、と詳しく相談してくれるクライアントは問題ないのですが、こちらから聞き出さないといけない受け身なひとほど、あとでこうじゃないというクレームになりがちです。

オーダーメイドの際に、やりとりを面倒がる購入者は要注意で、しつこいくらい綿密な打ち合わせを、丁寧なやり取りと受け取ってくれないひとにこそ、トラブルにならないよう、商品説明をしておく必要があります。

あとで気が変わった、違うイメージに変更したいという場合には、コストが発生すること、それをオーダー側が引き受けて、物理的に変更可能か相談の上決めることになることもあらかじめ承知しておいてもらう必要もあります。
この時点から変更不可というラインも伝えます。

サイズをいい加減に申告し制作依頼をすると、結果コストが発生することも依頼者に説明します。アバウトな取り決めにトラブルが入り込んできますので、特にサイズがきつかった場合の事後報告にどう対処できるか、先に有償である事を伝え、アバウトでは引き受けない、追求して丁寧な仕事をわかってもらいましょう。
喜んで使えるものを届けるのが目的だという事を念頭に、どうすれば厳密なサイズで着けてもらえるか、行き違いが起こらないで済むからを考えて応対します。
お取り寄せできる量産品ではない、あつらえるという事です。
すぐ返品できるアマゾンと混同されないように、注文というより、制作依頼なのだという対等の商談として進めましょう。

サイズ決定に自信があるケース
お客様の側でサイズを決定され、自信を持って確定されたにも関わらず、納品後に直して欲しい、違和感があると、クレームが入るケースも。自身を持って決定され、助言の余地の無い方には、あとからの変更は有償であることを前もってお伝えしましょう。

お客様のサイズが曖昧な記憶の場合
どのような感覚がちょうど良いサイズなのかをそもそもわからないという指輪初心者の方に対しては、指のサイズがいつも固定ではないことからお伝えします。

きつく感じる状態も、ゆるくなる時間帯も訪れる、いつも一定ではないというところを知っていただくことが大切。

サイズ決定出来ず不安なのでプロの見立てに任せると通販で頼まれるケースに対応するには:
サイズ感はご本人しかわからないのですが、その決定がご自身で出来ないお客様が居ます。そこへ当てずっぽうで作るのではなく、背中を押してあげるための安心条件を提示。試着の機会を設けて、ご自身でゆっくりと納得できる時間をとってあげましょう。

この場合は、サイズゲージを試してもらい、時間をかけてどのような時があるか、自分の体調と指のサイズの変動を粘り強くわかってもらいましょう。サイズ感は本人にしかわからないのですから。本人にもわからない。サイズゲージだけではわからない場合は試着すると指輪という装着感に慣れていただけると思います。

トラブルセンサー

やり取りを続ける時に、音信不通になるひと、売買契約の意識が低い、スマホで友達とやり取りする感覚でメールに無名で件名も入れずに電報のように次々に希望を伝えてくる場合にも注意します。依頼者が未熟な場合も、ルールを守ってもらいます。無名なまま質問を繰り返された場合、他のお客様との混同を避ける為にもお名前を記入していただく旨を丁重にお願いし、気持ち良く通信できるようにします。売買契約はお互いの信頼で成り立つからです。
半年音信不通の状態のあと、ふたたび昨日の続き文のように無記名でのメールが送信されるケース。こういうことの防止策:お見積りには必ず有効期限を作る。
お返事した見積りには「見積り有効期限:1カ月内」と明記するとよいでしょう。

お客様ご自身のお名前も省略して半年後に音信再開を希望するひとはトラブルメーカーのアラート点灯です。
勇気を持ってお断りするのも勉強です。
一つの質問に答えるたびに次のメールまで数ヶ月空いてしまうケースにも注意します。
物事の決定に神経質な方、通信販売そのものに懐疑的な方もいらっしゃいます。

また、クレームが来る時のメールというのは、購入者も冷静でないことがあります。

まずは、前置きで、指輪ありがとう、しかしきついといった感謝と要望があればスムースに運びますが、試着済みにも関わらず、荷物到着後、数日経過してから前置きも何もないメールに、サイズをもっと拡げて欲しい、試着が来るかと思っていたら完成品が届いたというクレームが来ることも。これは発注時から制作中の間に太ってしまったケースでは、制作側の瑕疵にしたいが為に、理不尽な理由を箇条書きするといった方も存在します。
ご懐妊中の花嫁様には一時的サイズアップの可能性も伝えます。

オーダーメイドの完成後の発送で結果、未着とクレームにさせない為にも、荷物追跡できるよう発送するのも必須です。
未収金とならないような工夫もひつようです。

アクセサリーのアマチュアからプロになるには

アクセサリーはだれでも作ることが出来、販売も自由にできます。プロもアマもないはず。

プロの技術、アマの技術に区別はないし、デザインにも優劣など線引きされる水準などありません。

ただしshop で委託販売を開始しようと動く際には、受託側から見ると明らかなレベルの違いが露呈してしまう点があります。それは、ユーザーの手元で使われたのちのちのことまでを想定されて作られたかどうかです。

素人とプロの違いは何かといえば、作品の良し悪しではなく、販売経験がないか、商品としてマーケティングができているかの違い。つまり発信一辺倒で気ままに作るアマチュアに対し、仕事として成立させる責任を持って作品を商品化しているか、経験に基づいた耐久性、メンテナンスにまでの配慮し、ケアするということ。ジュエリーとは肌に直接触れるものであり、繰り返し着けられるもの、壊れたり摩耗したりしないか。それは使う状況が単に直立不動のマネキンでなく、様々な動作を伴うものだからです。よって、開業となれば誰に対して作るのか、年齢性別、どんな生活志向かまでを考えるのがマーケティングです。武骨なシルバーアクセでしたらスポーツをすることも想定せざるをえません。バイクに乗る時に外す必要があるリングは成り立たないと想定して制作されるジュエリーということになりますからマーケティングは死活問題なのです。例えばティーン向けか、一生ものかで値段設定も違ってきます。そしてマーケティングで成功するには、ほぼ市場を締めるメジャーな需要に参戦して入り込むか、ロングテールのニッチに滑り込むか。新たな需要を掘り起こせばライバルがいないので生き残る確率がとても高くなりますから。マニアというのは世の中に必ず居てそれを発掘できるのがインターネットの最大の強み。どこにこだわるかで、他の業者さん、ショップさんと差別化出来れば自ブランドとして一歩踏み出せるツールを得ることに。誰にもウケるもの。あるいは奇をてらったもの。生活するためのビジネスを目指すかアート性を追求するか。ターゲットをどこに向けるかにかかってきます。

 

 

アイデンティティの仕立て方

個性の情報が書き込まれる顔。アイデンティティそのものともいえる顔。オリジナルということになってはいますが、実は顔というのは作られたもので、そのときの流行といったものがあり、流行りのウケル顔の仕立て方というのが、ファッションによって先導され、刷り込まれていくサイクルがあります。

人物像のもっとも外向きな社会にむかって自分という唯一無二の個性、固有であることをアピールするのが顔ではありますが、服も、髪も化粧で作った顔にも、そのお作法にのっとってつくりあげられています。

そういった社会のなかにあって、自分がカテゴライズされ、意識的に対社会的に何者になろうかと考えて服を選び、ふるまい、地域に属しているのだと思います。